子どもの為の学資保険で458万円。投資信託なら?

金融リテラシー

正直に言うと、
このテーマを書きながら、何度も手が止まりました。

学資保険って、悪者じゃないんです。
多くの親が、本気で「子どものため」を考えて選んだものだから。

だから簡単に、
「間違いだ」と切り捨てる気にはなれません。

でも同時に、
数字を見てしまった今、
何もなかった顔で通り過ぎることもできなくなりました。

これは否定の話ではありません。
ただ一度、立ち止まって確認する話です。


学資保険はなぜ人気?入る人が多い4つの理由【親心理】

学資保険を選ぶ理由は、驚くほど似ています。

  • 「途中で使えないから安心」
     → 自分への強制力になる
  • 「元本割れしないと聞いた」
     → 保険会社がそう言っていた
  • 「保険=守り」
     → 投資は怖い、保険は安全

そして、口には出さなくても大きいのがこれです。

「みんな入っているから」

子どものお金になると、
判断は一気に慎重になります。

失敗したくない。
減らしたくない。

この気持ち自体は、まったく間違っていません。

でも、「失敗したくない」という気持ちが、
別の形の失敗を連れてきている可能性もある。

ここが、今日いちばん考えたいところです。


学資保険はいらない?増えないと言われる本当の理由

もし学資保険が1円も増えなかったら、
もっと簡単だったと思います。

「それ、意味ある?」と。

でも現実は違う。

少し増える。
ほんのり増える。

この『悪くはない感じ』が、判断を鈍らせます。

増えているようで、
本当に守れているかは別問題なのに。


学資保険 返戻率106%は高い?年利換算すると0.3%の現実

よくあるモデルです。

  • 月2万円 × 18年
  • 払込総額:432万円
  • 満期金:約458万円(返戻率106%)

一見、6%も増えているように見えます。

でもこれは18年間の合計です。

432万円を18年かけて458万円にするペース。
年利に直すと、約0.3%

ここで、少し胸がざわつきました。

本当にこれで、守れているのか。

インフレ率2%の時代に、
0.3%で本当に足りるのか。


学資保険とインフレの関係|お金の価値は守れているか

金額が増えていても、
買える力が減っていくなら、実質はマイナスです。

静かに溶ける氷山。

表面は変わらないのに、
水面下で確実に小さくなっている。

守っているつもりで、削られている。

これが、インフレ時代の学資保険の正体です。

インフレでお金の価値がどう変わるかは、こちらの記事でも詳しく書いています。


学資保険 途中解約は損?元本割れが怖くて動けない本当の理由

理論だけで言えば、
投資信託へ乗り換えた方が合理的です。

でも現実は、そんなに単純ではありません。

元本割れが嫌で保険を選んだのに、
その元本割れを、自分で選べるか。

正直、これは感情と理性の戦いです。

頭では分かっていても、
気持ちが追いつかない。

私自身、この数字を見ても、
簡単には割り切れませんでした。

だから必要なのは精神論ではなく、
納得できる数字です。


学資保険 見直しはいつ?子どもの年齢で決める判断基準

判断基準は、親の年齢ではありません。

残り時間=18歳 − 今の年齢

子どもの年齢残り年数判断理由
0〜7歳11〜18年乗り換え有利複利が大きく効く
8〜10歳8〜10年要比較損失と利益を天秤
11歳〜7年以下払い切り有利時間が足りない

資産形成の勝負は、商品選びではなく、時間の長さです。


学資保険と投資信託を比較|18歳時点で132万円差がついた結果

前提は全員同じです。

  • 月2万円 × 18年 = 432万円
  • 学資保険満期 = 約458万円

途中解約して、

  • 解約返戻金+残り積立を投資信託へ
  • 想定利回り 年5%(かなり保守的)
子どもの年齢学資保険乗り換え
5歳458万約590万+132万
9歳458万約564万+106万
13歳458万約514万+56万

計算しながら、何度も見直しました。
「本当に?」と、自分でも疑いたくなる数字でした。

でも条件を変えても、
流れは変わりませんでした。

途中解約で元本割れしても、
18歳時点では全員が学資保険を上回ります。


それでも11歳以上は学資保険を続けた方がいい理由

13歳ケースでも、理論上は投資が勝ちます。

でも差は56万円。

この56万円のために、

  • 相場変動リスク
  • 精神的ストレス

を背負う価値があるか。

年齢が上がるほど、
割に合わなくなるのが現実です。


学資保険から投資に切り替えるのは暴落が怖い?

よく聞きます。

「大学直前に暴落したら終わりでは?」

この不安は正しいです。

でも歴史を見ると、

  • 暴落は来る
  • 10年以上あれば回復している

本当に怖いのは、暴落ではありません。

回復を待てる時間がないこと。

だから11歳以上は、
払い切りを勧めています。

暴落時の考え方は、こちらの記事でも整理しています。

暴落との向き合い方(準備中)


学資保険は減額できる?解約しない第三の選択肢

続けるか、やめるか。

実は二択ではありません。

減額

  • 月2万円 → 月1万円
  • 契約は維持
  • 浮いた1万円を投資へ

特に8〜10歳ゾーンでは、
思考停止から抜ける現実解になります。


学資保険と投資信託の決定的な違いは出口の自由度

投資信託は、

  • 必要な分だけ使える
  • 余りは育て続けられる
  • 留学・起業にも対応できる

学資保険は、

  • 18歳で強制終了
  • 余っても増えない

学資保険はゴール。
投資信託はスタート。

この考え方は、出口戦略の記事ともつながります。

資産取り崩し、出口戦略(準備中)


まとめ|これは過去を責める話ではない

この記事を書きながら、
もし自分が同じ立場だったら、
本当にすぐ決断できるだろうか、と何度も考えました。

それくらい、この問題は簡単ではありません。

当時の判断は間違いではありません。
選択肢が少なかっただけです。

でも今は、数字を知ってしまった。

  • 7歳以下なら、まだ間に合う
  • 10歳以下なら、検討する価値がある
  • 11歳以上なら、払い切りも合理的

答えはひとつではありません。

でも、知った上で選んだ道なら、
それが本当の意味で「子どものため」になる。

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