個人向け国債の金利が2%台へ。固定5年・100万円で税引後いくら?定期預金と比較

個人向け国債の金利上昇と固定5年年2.24%を紹介する虎のイラスト 金融リテラシー

個人向け国債の金利が上がっています。

2026年9月募集分では、固定5年の利率が年2.24%。税金を引かれても年1.784944%です。

投資信託のように大きく増える商品ではありません。
けれど、値下がりリスクを負いたくない人にとっては、普通預金に置いたままのお金を見直す選択肢になるかもしれません。

今回は、固定5年の個人向け国債に100万円を預けた場合の利息と、普通預金・定期預金との違いを整理します。

個人向け国債・固定5年の利率は年2.24%

2026年9月募集分の個人向け国債は、次の3種類です。

種類利率(税引前)税引後利率
変動10年年1.95%年1.5538575%
固定5年年2.24%年1.7849440%
固定3年年1.96%年1.5618260%

この中で最も利率が高いのは、固定5年です。

固定5年は、購入した時の利率が満期まで変わりません。今の年2.24%を5年間確保できる一方で、今後さらに金利が上がっても利率は上がりません。

100万円を固定5年に預けたら、税引後の利息はいくら?

個人向け国債の固定5年に100万円を預けた場合の年間税引後利息約17849円と5年間の利息約89247円
個人向け国債の利息

100万円を固定5年・年2.24%で購入した場合の利息は、次のとおりです。

内容金額
税引前の年間利息22,400円
税引後の年間利息約17,849円
月平均にすると約1,487円
5年間の税引後利息合計約89,247円

利息は毎年4月と10月の年2回に分けて受け取ります。

100万円が何百万円にも増える商品ではありません。それでも、元本を減らさずに5年間で約8万9,000円の利息を受け取れるなら、普通預金に置いたままよりは意味があります。

銀行の普通預金と比べると、年間で約1万4,700円の差

100万円を1年間預けた場合の普通預金約3180円と個人向け国債約17849円の税引後利息比較
100万円の利息比較

三菱UFJ銀行の普通預金は、税引後で年0.318%です。

100万円を1年間置いた場合、受け取れる利息は約3,180円です。

一方、個人向け国債・固定5年なら、税引後の年間利息は約17,849円。
差は約1万4,669円になります。

100万円を1年間置いた場合税引後の利息
普通預金・年0.318%約3,180円
個人向け国債・固定5年・年1.784944%約17,849円
差額約14,669円

普通預金は、必要になった時にいつでも使えることが最大のメリットです。

ただ、1年以上使う予定がないお金まで普通預金に置きっぱなしなら、個人向け国債を検討する余地はあります。

固定5年・年2.24%は、インフレ対策になる?

直近の全国コアCPI(生鮮食品を除く総合)は、前年同月比で1.8%上昇しています。

固定5年国債の税引後利率は年1.784944%です。現在の物価上昇率には、ほぼ追いつく水準まで来ています。

もちろん、これから5年間ずっと物価上昇率が1.8%とは限りません。物価が年3%、4%と上がれば、固定5年・年2.24%では購買力は落ちます。

それでも、ほとんど利息が付かない普通預金よりは、物価によるお金の目減りを抑えやすい商品です。

大きく増やすための投資ではありません。現金の価値が減るスピードを、少しでもゆるめるための守りの置き場所です。

定期預金と比べて、個人向け国債が向くのはこんな人

定期預金は、銀行やキャンペーンによって金利が変わります。条件次第では高い定期預金もあるため、個人向け国債が常に一番お得とは言えません。

ただ、個人向け国債には次の特徴があります。

  • 購入額面100円につき、満期には100円で償還される
  • 固定5年なら、購入時の利率を満期まで確保できる
  • 1万円から購入できる
  • 原則1年を過ぎれば中途換金できる

一方で、1年経過後に中途換金する場合は、直前2回分の税引前利息相当額が差し引かれます。

「いつ使うか分からないお金」ではなく、「少なくとも1年以上は使わないお金」を置く商品です。

固定5年と変動10年、今選ぶならどっち?

今の利率だけを見るなら、固定5年が年2.24%で最も高くなっています。

今の水準を5年間確保したいなら、固定5年が分かりやすい選択です。

ただし、今後も金利が上がると思うなら、半年ごとに利率が見直される変動10年もあります。
初回利率は固定5年より低いものの、金利上昇に対応できる余地があります。

  • 今の金利を5年間確保したい人:固定5年
  • 今後の金利上昇にも期待したい人:変動10年

どちらが正解かは、今後の金利を誰にも読めない以上、後からしか分かりません。

個人向け国債に入れてはいけないお金

個人向け国債は、原則として発行から1年間は中途換金できません。

だから、次のようなお金には向きません。

  • 急な病気や失業に備える生活防衛資金
  • 毎月の生活費
  • 1年以内に使う予定の旅行代や車検代
  • 家電の買い替えなど、時期が決まっているお金

こうしたお金は、金利よりも使いやすさが大切です。普通預金に置いておく方が安心です。

まとめ:普通預金よりはましな選択肢になるかも

固定5年・年2.24%の個人向け国債は、値上がりを狙う商品ではありません。

けれど、投資信託のような値下がりリスクは負いたくない。普通預金に置いたまま物価に負けるのも嫌。1年以上使う予定がないお金がある。

そんな人にとって、個人向け国債は選択肢になるかもしれません。

お金を増やす方法は、ひとつではありません。使う時期に合わせて、貯めるお金・守るお金・育てるお金を分けて考えることが大切です。

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※個人向け国債の利率・募集期間・中途換金条件は、財務省「2026年9月募集分の発行条件」を参照。普通預金金利は、三菱UFJ銀行の金利情報を参照。物価上昇率は、総務省統計局の消費者物価指数を参照。

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